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こころの内的連結の特異な解体 [心理学]

ドイツの医師エミール・クレペリンは、心的疾患の大半は生物学的な原因に由来するものだと考えていて、屡々現在精神医学の創始者とみなされている。

1883年に公刊された「精神医学の教科書」の中で、クレペリンは精神疾患の詳細な分類を提案したが、その中では「早発性痴呆」が、アルツハイマーのような遅発性の痴呆から区別されている。

1893年にクレペリンは、現在では統合失調症(スイスの精神医学者オイゲン・ブロイラーが「精神分裂病」と命名したが、現在では統合失調症と呼ばれる)と呼ばれている早発性痴呆を、「心的パーソナリティの内的連結の特異な解体を共通の特徴とする一連の臨床的状態」の成立として記述した。


クレペリンの所見によれば、混乱した反社会的行動を特徴とするこの疾患は、屡々十代の後半或いは成人になりかけの頃から現れ始める。

後年、クレペリンは、この病を4つの下位カテゴリに区分している。

第1の「単純型」痴呆は、動作の緩慢化と自閉症状によって特徴付けられる。


第2は妄想型で、怯えや被害妄想と言った形で症状が現れ、屡々患者は「監視されている」とか「話しかけられている」と口にする。

第3は、破瓜型で、会話の脈絡の欠如を特徴とし、時に、例えば悲しい状況で馬鹿笑いをするといった具合に、的外れな感情的反応や行動が認められる。

第4のカテゴリーが緊張型で、極度に動作や表情が乏しくなり、屡々数時間も同じ姿勢で座り続けるといった堅ぐるしさ、若しくは前後に繰り返し身体を激しく揺り動かすといった度を越えた活動の何れかを示す。


精神分裂病は死後の検死の結果、生理学的かつ構造的な大脳の異常と脳機能の障害が認められている。

精神疾患の大半は、元々は厳密に生物学的なものだというクレペリンの信念は、精神医学の領域に色あせる事の無い影響を齎しているし、多くの精神疾患の治療が今なお薬物療法によって進められている。

筆者は神経細胞の可塑性に大きく注目している者であり、薬物療法には懐疑的である。


目が見えなければ、視覚野は他の感覚情報を受け入れ、その環境に適応しようとする。

筆者は多くの精神疾患が適応障害であると考えており、その治療には会話によるもので良いと考えている。

信頼する専門知識を持った人との会話が一番だと主張したい。


何時も共に居る家族に対する教育が最も効果を上げるのではと考えている。

このブログと同じく力を入れていますので、楽しんで頂ければ幸いです

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