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科学の門を開いた行動主義者 [心理学]

1890年代には、心理学はその哲学的ルーツから切離されて、科学的な主題として認められるようになった。
切欠は、チャールズ・ダーウィンが「人間と動物の感情表現」を著し、行動とは進化的適応であると論じ、それに触発された心理学者が条件付け等の実験手法を計画し、それらから様々な推論を打ち出した。
先ず、1番バッターに立ったのは、行動主義心理学の基礎とも言うべき、効果の法則を打ち出したソーンダイクで、プラスの結果のみ出力を記憶し逆のものは忘れると言う学習を規定するものであった。
次に、ジョン・B・ワトソンが「行動主義の見地から見た心理学」を著し、これは非公式乍行動主義宣言となる。
実際に「幼児アルバート」で実験を行い、条件付けられた感情的反応を幼児に教え込んだ。
次がパヴロフの犬で有名な古典的条件付けを明かにし、行動主義心理学が確立した。
1930年になって、動物は本能によって動くのではなく、環境に左右されるとされ、刺激に出逢うと自発的な反応としての行動を引起すと言う行動主義の原点とも言うべきものになって行った。
その後、コンラート・ローレンツが刷込み現象を発見し、エドウィン・ガスリーが単一━試行学習を提言して古典的条件主義を否定し、クラーク・L・ハルが衝動的減退を主張した。
エドワード・トールマンは認知症マップを示唆し、B・F・スキナーは「言語行動」を著し、人間的欲求の満足が反応強化の真の土壌と主張し、196年代に行われた生体自己調整技法を齎すに至った。
前世紀中頃には、心理学者達は動物の行動は本能の果たす役割が大きい事を認識し、関心が行動から精神へと代り、研究範囲は認知心理学にとって代られる事となった。
行動主義は心理現象を科学的な方法論を確立した事と、認知行動療法の核心を為す部分として、行動療法は現在も色褪せる事無く輝き続けている。

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