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人間に授けられている最も貴重な能力である愛 [心理学]

ドイツ出身で米国精神分析家エーリッヒ・フロムは人間を「受容的」「搾取的」「貯蔵的」「市場的」の4つの主要類型と最悪類型「死姦的」及び理想類型「生産的」の6つの類型に分けた。

「受容的」な傾向を持った人格は、自分に与えられる分をその侭受入て現実維持の状態で受動的に生きている。

この種の人々は、引っ張っていくと言うよりは後を付いて行くのだが、極端な場合には、これは犠牲者の状態にもなり、ポジティブに見れば献身と受容と言う点で豊かであり、この類型を歴史上の小作農や出稼ぎ労働者に見立てる。


「搾取的」傾向のある人は、他者から取上げる事で大きくなり、自分達の必要とするものを稼いで作る代りに取上げ、その特徴は並外れた自信と主導権を示し、この類型の典型は歴史上の貴族がそうであろう。

「貯蔵的」な人々は、高位置の友人を常に探し、愛する相手でさえその価値に応じてランク付けし、所有物のように見なし、権力に貪欲でケチなこの手の人は、良く言って実用的で経済的であって、中産階級やブルジョワに属す。

「市場的」傾向を持つ人は、どうすれば自分を首尾良く売込に成功するかというイメージに取りつかれていて、あらゆる選択は、反映された状態から評価し、最悪の場合、彼らはご都合主義で浅薄で、良い場合は高度に意欲的で、目的を持ち精力的であって、このタイプはその貪欲さと自意識にきりが無い点で現代社会を体現している。


実際には、私達の人格は大抵主要な4類型の混合からなる。

「死姦的」は破壊だけを追及し、人生の混沌としたコントロール不能な状態を恐れる余り、病と死の話を好み、「法と秩序」を押付けたいという欲求に憑りつかれ、この手の人々は他者よりも機械的なものを好み、控えめな状態では彼らは悲観的に「いいえ」しか言わず、そのグラスは半分空っぽで、決して半分満たされていない。

「生産的」な人は柔軟性と学習と社交性を通して人生に対する筋の通った解決を純粋に追求し見出し、「世界との一体化」を目指し、そのようにして夫々が隔たった孤独を免れていき、合理性と開かれた心を持って世界に応答し、新たな事実に応じて自身の信念を変える事を厭わず、他者を真に、詰り世界に対する記念品や護衛としてでは無く、あるが侭の姿において相手を愛せ、このような勇敢な人間をフロムは「仮面をつけない人間」と呼ぶ。


自分の人生に意味を見出す能力は、人間にとって決定的な特質の1つだ。

私達が探し求めている健全さの感覚を見出しうる唯一の道は、自分の考えと感情に従い、創造的な目的を通過して自分の個体性を発見するにおいてだ。

自分を孤独から解放する決定的な道の1つに、自らの愛する能力を介する道があり、愛は自分達と他者の間の分離と比類なき尊重があってこそ可能となり、愛する唯一つの道は、何者にも捕われずに愛する事、詰り他者の十分の個性を認めつつ愛する事だ。



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