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徹底的行動主義から認知行動療法を導いたB・F・スキナー [心理学]

パヴロフやワトソンの条件付け理論を拡張し、徹底的行動主義に議論を定着させ、積極的のみならずネガティブな条件付けに迄議論を発展させたB・F・スキナーは綿密な科学的方法論により、行動主義の理想的代弁者となった。

スキナーの実験は内にモルモットが押す特別な棒を取り付けたスキナーボックスによるものであった。

モルモットが棒を押す力を自動計測して、モルモットがどれだけの関心を以て押しているか計測記録出来る。


棒を押した時に食餌を与える事になっていて、様々な条件設定で以てモルモットの行動を監視した。

食餌を得ると言うポジティブな試験に止まらず、棒を押せば流れている電流が止まるネガティブな反応に対しても試験をする事によって、現在の学習に影響力を持つネガティブな強化とポジティブの強化を調整するオペラント条件づけによる行動の「形成」に到達した。

これは、自然淘汰の理論と似通っていて、「ある人物の行動は、当人の遺伝的・環境上の経緯によって支配される」と結論付けた。


スキナーは自身の娘に対する教育に対する関心から、ティーチングマシンも考案した。

これは各段階毎に子供達を褒めて、その学習意欲を促進させるものであり、後になってコンピューターの独習プログラムに応用されている。

試験動物をモルモットから鳩に変更して、自身の見解の実践的応用に応えることを試みだした。


スキナーは自身の行動主義的アプローチに忠実であり続け、自らが採用した心理学の1部門の為に「徹底的行動主義」という名称を考案した程であった。

その著作『自由への挑戦』の中で、スキナーはもっと先迄行動を象っていくという考えを持ち出して、自由意志と決定論との間の哲学的論争を復活させた。

しかし、脳神経科学の新しい跋扈で、この徹底的行動主義は色褪せたものとなり、心理学の焦点は認知心理学へと大きく舵を切るが、時代を経た現代になって、スキナーの業績は鮮やかさを増している。


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