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カルロス・ゴーン会長の逮捕 [概要]

 カルロス・ゴーン会長の逮捕と言うニュースはテレビで持切りである。日産自動車建直しの功労者であるから、余計に話題となっているが、逮捕容疑は有価証券報告書へのゴーン氏への報酬を少なく記載したものであると言う。テレビ報道によると、全世界でゴーン氏に関わる不動産取得等による所得への加算が逮捕に繋がったらしい。

 米国の経営者の報酬と比較すると、5年間で100億円と言う報酬も平均的なもののようだが、実際に計上されていた10億円と言う金額にフランス国民でさえ不満を抱いていたようだ。と言うのも、フランス政府がルノーの最大出資者であるので、税金を使って儲けた報酬とフランス国民は受け止めているようだ。

 日本には「足るを知る者は富む」と言う言葉があるが、中東生まれで南米育ちのゴーン氏にはそういう格言は通用しなかったようだ。本日このブログで取り上げたと言うのは、その言葉が大きく関わっている。人は欲を満たせば、更にその上をいく欲を抱く存在である。特に、貧しい少年時代を過ごしたゴーン氏にとっては、成上り特有の金銭への執着があったのではないかと推測する。身近の人にとって、そんな醜い姿を常日頃見せられていたから、内部告発があったのではと感じている。

 日本は足るを知る文化を築いてきた。しかし、身の周りを見渡すと、それなりの収入がある人ほどに、強欲に見える人が多いのは、将に心の深淵に根付く怨霊の塊のような気がする。ある一定程度の所得があり、自身の家族が十分に物質的に満たされていれば、満足して良いと考える。しかし、人の心は貪欲としか言えない。

 筆者自身は70年近く生きてきたが、粗貧しいばかりの生活に甘んじて生きてきたので、物欲に無関係とは言い辛い。足るを知るのは、足ってこそで、筆者の母親は子供時代が比較的裕福であったので、筆者と共に生きた数10年だけ取ってみても不足は言わない人であった。そういう母親の影響からか、筆者はそういう物欲に乏しい性格形成が育まれたと感じている。

 そこそこの物欲は、アイデンティティ形成に必要なものだと考える。そのアイデンティティが無いから、無いのに欲しがらない性分に育ったと見ている。ゴーン氏を悪く言えた義理は無いが、そこそこに倫理観は育まれて然るべきであろう。

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